Astell&Kern 第4世代フラッグシップ「A&ultima SP1000」予約開始
先日も,製品の情報をお届けした「A&ultima SP1000」ですが,予約が開始され,7/7に発売されることが正式に発表されました。価格は「50万円」でございます…汗
正式発表を受け,様々な紹介・レビュー記事がアップされています。
【国内リリース】写真で見るAstell&Kern A&ultima SP1000 -eイヤホンのブログ
第4世代の道筋は?
発売されるのは「ステンレススチールモデル」と「カッパーモデル」の2種類のようですね。レビューを見ると,「ステンレス」は解像度重視のメリハリ型,銅筐体の「カッパー」は重厚感を感じさせる音とのこと。
素人考えでは,「中身が全く同じ」というモデルの「側」の素材が変わるだけでそんなに音質が変化するものか,一度確かめてみたい…と前から思っていたのですが。実際のところどうなんでしょうね?
まあ,この手の商品に法外な金額を突っ込みがちな我々といえど,さすがに50万円をポーンと出せる層は限られている訳で,大概の方々はこれから発表される廉価版モデルに期待を寄せていることと思います。それらについては以前の記事にも書かせていただきました。
この記事にもありますが,どうやらサウンドは第3世代と比較して「しゃっきり,メリハリ度アップ」の音質となりそう。これが本当なら私もそろそろ次の機種購入を本格的に考えていくことになるかもしれません。
問題は,
「Astell&Kernが第2,第3世代の音をどのように考え,第4世代との差をどこに設けようとしているか。」
というところです。
前記の記事内でも書きましたが,私はあまり第2,第3世代の音を好ましいものとは思っていません。
第1世代AK120から思い切って第3世代のAK320に買い換えたのですが,ボーカル中心に聴く私としては,AK320の音がぼやけて聴こえたのです。確かにAK320は,AK120では聴こえなかったバックの細かな音は聞こえるのですが,中域帯の音が引っ込んでボーカルが周囲の音と混在するようにな音になってしまいました。メリハリも解像度もなくなった感じです。
そこで,それだったらと第2世代AK120Ⅱの中古を購入し,今に至ります。AK120Ⅱは,AK320を若干スケールダウンしたような印象を受けますが,それほどのデメリットを感じませんので,今でも現役で十分に稼働しています。
もちろんそのままでは中域帯が不満ですので,ES60を銀線のケーブルにリケーブルすることで好みの音をつくり出していることはこれまでも本ブログ内でご説明してきました。
クラシックではこれまでのAstell&Kern路線で十分でしょうが,ボーカルを楽しむのであれば大幅な路線変更が必要だと考えます。
第4世代では,聴く音楽のジャンルによって対応機種を変えるなど,Astell&Kernにはこれまでと異なった提案をしてもらいたいと願っているところです。
その上で,ダブルDAC廉価版か,シングルDACモデルを狙おうかな…と考えているのですが…まあ,あくまでも金額にもよりますけどね。いくら何でも最近のこの手の商品の価格高騰ぶりは異常だと思うところもありますので…
あとは…そもそも論ですが…
「世代交代しても…」「数十万お高い機種でも…」そんなに音質はかわらないのでは?という段階に来ているのではないでしょうか?
10万円を超える機種になると,それなりの「基礎体力」をもった機種ばかりでしょうし(信頼できるメーカーであれば),音の「好み」という部分が非常に大きくなってくることでしょう。
高級DAPというジャンルが生まれ,世代が何周り目かに突入しました。今後は,大幅なブレイクスルー的技術がおいそれと開発される状況ではないと思われます。
我々ユーザーは,新モデルに一喜一憂することなく自分の求めているものを見極めていく必要がある,そんな時代に突入したのだと考えています。