今更購入した「Beats X」のレビュー第2弾
今更Beats Xを購入し,そのレビューをお届けしています。
前回は私が求めていた「遮音性」と「意外な高音質」に関してお知らせしました。
今回は,実際に使用してみて出てきた「こんなはずでは」というポイントをお伝えします。
やはり起動時のポップアップが欲しかった
さて,このBeats X,W1チップを搭載していることもあり,初期ペアリングはあっという間です。
しかし,以外に不便なのが,通常時のiPhoneとの接続です。
「AirPods」であれば,iPhoneとの接続時にiPhone側に接続を案内するポップアップ画面が現れるようですが,Beats Xにはこの機能がありません。
接続させるときはiPhone側のコントロールセンター画面からBeats Xをタップしなくてはなりませんし,接続しているかどうかを確認する際にもiPhoneを起動してコントロールセンターを見るか,メイン画面の上部にヘッドホンマークが点灯しているかわざわざ確認しなくてはなりません。
毎回のことなので,これが結構なストレスです。
「W1チップの親和性」
を謳うのであれば,この点もAirPodsと同等にしていただきたかった…今からでもフォームウエアのアップグレード等で対処できないものでしょうか?
「完全無線化」はえらい!〜装着感と操作感と…〜
当然ですが,「AirPods」は完全無線化です。コードがなく取り回しが楽なだけでなく,「コードがないこと自体」が落下予防になっているようです。つまり,イヤホンの落下の原因は,コードにイヤホン本体が引っ張られることなのです。
だからこそあのような筐体でありながら「落ちづらい」ということなのですね。
反面Beats Xは,ネックバンドが悪さをします。普通のイヤホンのケーブルであればシュア掛けをしたりクリップで留めたりと,それなりの落下予防策をとれるのですが,あのネックバンドがそれを妨げるのです。
だらーんと垂れ下がったコードは収まりが悪く,ネックバンドがコードの行き場をなくします。更に気になる人には,タッチノイズという第2の敵が襲うでしょう。私はそれほど気になりませんでしたが…
さらに,電源や音量に関する操作感が壊滅的です。だらーんと垂れ下がったコードの途中にそれらの操作スイッチがあるのです。右に電源,左に音量・曲送り。
とにかく場所が悪すぎますし,それぞれのスイッチがどこにあるのか分かりづらい!
しかも,耳元近くの垂れ下がった場所にあるため,目視できないのですから素性が悪いのです。
これ,メーカーの開発者は試したみたときにどのように感じたんでしょうかね?
これで「よし」としたのであれば,やはりそこがAppleとBeatsとの違いなのでしょうか…
まあ,首下に垂れ下げて移動できる,しかもイヤホン本体がマグネットで固定できるという点についてはよく考えられているとは思いますが…
W1チップの有用性(超個人的理由の裏にAK120Ⅱ)
W1チップとAppleデバイスとの親和性という観点で注目されたBeats Xですが,個人的には,
「別にW1チップでなくてもいいかな…」
と感じています。
Siriは普段使いませんし,通話に利用しようとも考えていません。また,前述したようにポップアップ機能もないのですから,W1チップ感の連携がなくてもそれほど困らないわけです。元も子もない話ですが…
この考え方の裏に,実は普段使用しているDAP,AK120Ⅱがあります。
といいますのも,Beats X購入後,AK120Ⅱで音楽を聴いてみたのですが,明らかにiPhone7で聴くよりも音質がいいのです。
標準のプレーヤー以外にも様々なプレーヤーをインストールして試したのですが,解像感や定位感がはっきり分かるレベルで違うのです。
BLUETOOTH関連の技術的なことについては明るくないのですが,WAV品質で取り込んでいるデータも,BLUETOOTHで転送される際には圧縮されているわけですので,こんなにはっきりとした形で音質に差が出るとは思えないのですが…
いずれにせよ,せっかくBeats Xを購入したのですが,音楽に関してはiPhone7ではなくAK120Ⅱで聴いているというこの現実…
ですが,接続に関しても特に面倒ではありませんし,接続に関しても非常に安定していますので,私はこれで満足しています。iPadの動画に関しては音質はそれほど関係ありませんので問題なくBeats Xを使用。
しばらくはこのような棲み分けで落ち着きそうです。