「君の膵臓をたべたい」の住野よるさんの最新刊!
映画化もされた「君の膵臓をたべたい」での衝撃のデビュー後も,そのみずみずしい感性でヒット作を連発する住野よるさんに関しては,以前にご紹介しました。
「キミスイ」以降の「また,同じ夢を見ていた」「よるのばけもの」『か「」く「」し「」ご「」と「』は,どれも思春期の登場人物の葛藤を実に瑞々しく描いた秀作となっていました。
また,それぞれの作品で非常に凝った「描き方の演出」がなされており,特に『か「」く「」し「」ご「」と「』においては,登場人物の心の動きを独自の方法で互いに読み取り合うという非常に斬新なものでした。その心情の描き方の深みもあり,個人的には作品として最も優れていると感じています。
さて,そんな住野さんの最新刊,「青くて痛くて脆い」が,いよいよ3月2日に発売されることになりました。
非常に楽しみです!
初の王道青春小説?
この作品,電子書籍雑誌「文芸カドカワ」にて2017年4月号より全10回で掲載された作品とのこと。
主人公の「僕」が大学生という設定のようで,これまでの住野さんの描く主人公から一気に年齢が上がることになります。
また,卒業を間近に控えた「僕」が,その不安定な立ち位置とヒロインとなる「秋好」との関係の間で揺れ動く…という設定になるとのこと。
明らかにこれまでのファンタジー路線とは異なり,「リアル」な心情の動きを追求したものになりそうで,住野さんにとっても「勝負の一冊」となりそうです。
「ファンタジー」路線で若者の心情を巧みに描いてきた住野さんが,地に足を付けた形で社会への旅立ちや恋愛をどのように描くのかという点において,大いに興味が湧きます。
ん〜,発売が待ちきれない。
これまでの作品を超える新鮮さを届けてくれることを願います。
★追記